2024 春号 Vol.127
税務・法律・年金相談
働きながら受け取る年金(在職老齢年金)の話
70 歳未満の方が厚生年金保険に加入しながら働いている場合や、70 歳以上の方が厚生年金のある会社で働いている場合は、老齢厚生年金の額と給与及び賞与の額に応じて、年金の一部または全部が支給停止になる場合があります。
⬇
これを『在職老齢年金』といいます
◇在職老齢年金の計算式
◇在職老齢年金の計算例
注意
1.「老齢基礎年金」は支給停止の対象外です(全額支給されます)。
2.70歳以降は厚生年金の被保険者とはならないため保険料は徴収されませんが、厚生年金のある会社で「在職老齢年金」に該当する場合は、70歳以降も支給停止の対象になります。
◇高年齢雇用継続給付金と在職老齢年金
雇用保険の「高年齢雇用継続給付金」を受給していると、在職老齢年金による調整に加えて、さらに老齢厚生年金が減額されます。
◇在職老齢年金の繰下げ請求について
「 在職老齢年金で減額(支給停止)されるなら、老齢厚生年金の繰下げ請求で年金額を増やそう」と考える人がいるかもしれません。しかし、在職老齢年金によって支給停止される部分は、繰下げても増額の対象外となり増えません。