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2020 春号 Vol.111

営農豆知識

春植え草花で庭や花壇を美しく

園芸店や直売所に春の花壇用草花苗が出回る季節になりました。庭先やプランターで育てやすく、開花期間が長い一年草をいくつかご紹介します。

1.植付け方法、育て方

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品目名
(科名)
ペチュニア
(ナス科)
マリーゴールド
(キク科)
ケイトウ
(ヒユ科)
ニチニチソウ
(キョウチクトウ科)
インパチェンス
(ツリフネソウ科)
バーベナ
(クマツヅラ科)
植付時期 4~7月 4~7月 5~6月 5~7月 5~7月上旬 4月中~5月
開花期 4~11月 4~11月 7~11月 5~11月 5~11月 4~11月
草 丈 10~30㎝ 30~100㎝ 15~60㎝ 30~100㎝ 30~100㎝ 10~30㎝
植える
場 所
日なたで、直接雨のかからない場所。 日当たり、水はけのよい場所。多湿に弱い。 日当たり、風とおしのよい場所。 日当たりのよい場所。高温、乾燥には強いが低温多湿に弱い。 明るい日かげに向く。乾燥に弱くやや多湿を好む。夏の強光を嫌う。寒さに弱い。 日当たり、風とおしのよい場所を好み、高温多湿を嫌う。
植付間隔 20~25㎝ 20㎝ 30~40㎝ 15~20㎝ 30㎝ 20~25㎝
肥 料 10日に1回程度液肥を与える。 チッソ肥料は控えめに。 チッソ肥料は控えめに。 チッソ肥料は控えめに。 10日に1回程度液肥を与える。 10日に1回程度液肥を与える。

2.梅雨から夏場の管理

梅雨どきは、病気が発生しやすく葉や花が傷んでくるので、こまめに花がらや枯葉を取り除きます。病気の予防になり見栄えもよくなります。
また、梅雨の日照不足や夏期の高温で、花つきが悪くなります。6月上旬から8月上旬ころに、伸びすぎた茎葉や花を切り取ったり、株全体を半分くらいに刈り込みます。液肥などを施しておくと、秋に再び咲くようになります。

夏野菜の病害虫対策について

春本番となり、果菜類などの植付け、種まきの時期になりました。主な品目のこれからの病害虫対策などをご紹介します。

1.トマト、ミニトマト、キュウリ、ナスの植付け時に粒剤処理

植付け時に粒剤を植穴に混ぜておくと、アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類などを防除できます。効果の期間は1か月程度です。アドマイヤー1粒剤、ベストガード粒剤、スタークル粒剤などが上記品目に登録があります。

2.ナスの半身いちょう病対策

6月頃になると、葉茎が茶色になり枯れ上がる症状が出てきます。防除対策として、①土壌消毒②接ぎ木苗の利用③植付け後のベンレートかん注があります。かん注方法はベンレート水和剤500倍液(株当たり200~300ml)または1000倍液(株当たり400~600ml)を定植直後から予防的に株元にかん注します。ただし、使用基準は、定植後から収穫14日前まで(3回以内)なので、収穫中は使えません。また、ブロッコリーの後作ではナス半身いちょう病が減少するとの試験報告もあります。

半身いちょう病で葉が茶色くなり、しおれたナス
半身いちょう病で葉が茶色くなり、しおれたナス

3.トウモロコシのアワノメイガ対策

成虫(ガ)は葉の裏に産卵し、ふ化した幼虫は雄穂を食害します。雌穂がでると房のほうに移動して、実を食い荒らすことになります。薬剤防除は、雄穂や雌穂がでたら、それぞれの時期にデナポン粒剤5または、プレバソンフロアブル5などを散布します。受粉が終わった雄穂をカットすると、被害を減らす効果があります。

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薬剤名 使用量・
希釈倍数
使用時期 使用方法 使用回数
デナポン粒剤5 4~6㎏/10a 雄穂抽出期~雌穂抽出期
(但し収穫21日前まで)
雄穂と雌穂の出穂期に、薬剤が葉の付け根や雌穂にのるよう、株当たり一つまみ程度を散布 2回
プレバソンフロアブル5 2000倍 収穫前日まで 散布 3回

4.トウモロコシの鳥獣害対策

カラスなどの鳥害防止には、①畑全体を防鳥ネットで囲む②雌穂の近くに釣り糸を張る③穂にネット袋をかぶせるなどです。また、最近はハクビシンの被害も増えています。①畑の周辺に野菜や果物の残渣などエサになるものを放置しない②電気柵を設置して侵入を防ぐことが当面の効果的な対策です。

トウモロコシの房にネット袋をかぶせる
トウモロコシの房にネット袋をかぶせる