近年、よく耳にする『家族葬』
家族葬とは、形式的な決まりはありませんが家族を中心として親族、親しかった友人だけでゆっくりと故人と向き合い、お見送りするスタイルの葬儀です。
高齢化や核家族化が進む時代背景、会葬者への配慮、故人の遺志、などの理由から格式や規模にとらわれない「家族葬」を選ぶ方が増えています。
家族葬のいいところは
- 故人とのお別れの時間をゆっくりと過ごせる。
- 通常の葬儀のように、弔問客への気遣いやおもてなしに対する遺族の負担が少ない。
- 小規模になるため、家族が中心となり執り行うことから、世話役を頼む必要がない。
家族葬の注意点
家族葬は普通の葬儀を小さくしたものではありません。通常の葬儀とは異なり、家族のみで行うのか、親族も参列するのか、友人知人を呼ぶのか、などトラブルを避けるために気をつけなければならないことがいくつかあります。
例えば、つぎのことが起こりがちです。
- 親類などが「参列者を呼ばないなんて」ともめてしまう。
- 家族・親族だけで葬儀を行いたかったのに、式の日程を知った人が、参列に来てしまい対応に追われてしまう。
- 葬儀が終わってから亡くなったことを知った人たちが、週末のたびに弔問に来てしまい、遺族が疲れてしまう。
- 後で亡くなったことを知った人が「なぜ教えてくれなかったんだ」と不満を募らせる。
- 限られた人しか集まらないので、その分集まる香典の金額が減り、結果的に高くつくことがある。(香典を遠慮する地域もある様です。)
こうしたことを避けるため・・
逝去の知らせとともに、事情(故人の遺志で、遺族の意向で、など)により家族葬で行うという意思表示を明確にしましょう。周りの方々にしっかりと認識していただくことが大切です。
- 式の前に、こうした内容をファックスや電子メールなど書面で送っておくといいでしょう。
- 急なことで間に合わなかった場合などは、式を終えたらすみやかにハガキなどで同様の内容をお知らせし、連絡が遅れたことをお詫びします。
- 説得の難しい親類などについては、早めに相談しておくとトラブルになりにくいようです。
大切な方のために後悔のないお別れを・・
大規模な葬儀がよい葬儀になるとは言い切れません。
ひとつの人生が最期を迎えた時、故人を偲ぶ気持ちが何より大切な事だと考えています。
納得できる葬儀を作り上げるのはご家族自身です。
しかし、大切な家族を亡くした悲しみの中で、こうしたやりとりをする遺族の負担は精神的・肉体的にも大きいものでしょう。
そのような時は、状況にあわせたアドバイスをさせていただきますのでご遠慮なくご相談ください。